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[シルバー110番Q&A]

遺言の効力はどうなっていますか? (法 律)

[質問]
父が死亡しましたが、財産の殆どを母と2人の妹に相続させるという遺言を残しました。私は長女で実家の近くに住んでいましたので、病弱な両親を助けて農業に従事したり、両親の面倒をみたりしてきました。妹たちは他県に嫁いでいますので、盆正月以外は殆ど実家へは来ませんでした。
私はこれからも母の面倒をみるつもりでいますが、このままでは納得ができません。せめて妹たちと同じだけの財産は欲しいと思います。
どうしたらよいでしょうか。
[回答]
 遺言は、死んでいく人が自分の最後の意思を表明するものですから、父親が自分で書いた遺言であれば、不満があっても尊重しなければならないと思います。ただ、被相続人の側から見て、遺言さえすれば、自分の財産全部を思いどおりに処分できるかというと、実際にはそうではありません。
 法律は、被相続人の財産のうちの一定の割合を一定の相続人のために必ず残しておくことを決めています。これを遺留分といいます。
 すなわち、直系尊属と子、配偶者には遺留分があり、直系尊属だけが相続人のときは財産の3分の1、それ以外のときは財産の2分の1が遺留分と定められています。また、相続人間の配分は、法定相続分の規定によることとされています。

 ご質問の場合、相続人が母親と子供3人ですから、法定相続分は、母親が2分の1、子供は6分の1づつであり、子供の遺留分は、その2分の1の、12分の1づつということになります(子の遺留分は常に法定相続分の2分の1と覚えておけばよいでしょう)。

 財産の内容が不明ですのではっきりしない点がありますが、一般的には父親名義の財産全部を評価してみて、あなたのもらう分が評価した額の12分の1を下回っている場合には、その差額分について、母親と妹たちに遺留分減殺請求をすればよいのです。これは口頭で伝えてもよいのですが、確実を期すために、内容証明郵便で出す方がよいでしょう。
 遺留分の請求は、遺留分が侵害されているためその減殺請求ができることを知った日から1年が経つと時効で消滅します。また、仮にこれらの事実を知らなくても、相続開始(死亡した日)の時から10年が経つと請求できなくなりますので、注意して下さい。

 また、同じ相続人でも、被相続人の財産の維持や増加に特別に貢献した者が、何もしなかった他の相続人と平等なのは、実質的には不公平だということから「寄与分」という制度が認められています。
 寄与分を請求できるのは、被相続人が営む事業に協力して労務や金銭の提供をした、或いは、長期療養中の被相続人の療養看護に努め、かつ、出費を重ねたなどの事情がある場合です。
 寄与分の額の算定は、具体的には難しいものがありますが、まず母親や妹たちと協議することから始めるのがよいでしょう。万一、当事者間での協議がまとまらない場合は、家庭裁判所へ申し立てて決めてもらうことになります。

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