porta 2018 #030
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取材・文/中林貴美子 撮影/筒井聖子開会式には特に力を注いでいるようだ。「『天然の生け簀』と言われ、ホタルイカ、白エビ、ブリに代表される、日本有数の魚種を誇る富山湾は海の幸の宝庫。富山の『食』への注目度は高い。だからこそ、お弁当の献立も検討を重ねています」 富山大会は、史上最多の27種目の交流大会が開催される点が特長。これまで以上に多くの参加者が見込まれるだけに、ねんりんピック推進班を事務局とする実行委員会も、入念に準備を進めている。 今大会のもう一つの特長は、富山県の全市町村が会場になっていること。しかも富山県は都道府県の面積ランキングで33位と比較的コンパクトであるため、交流大会会場間の移動はもちろん、周辺の観光も巡りやすいというメリットがある。「ねんりんピックは全国から1万人の選手が集まるビッグイベント。交流大会会場だけに留まらず、ぜひ、富山県全体を巡って欲しいと思っています」と辻井さんが言う通り、富山県には、「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟する富山湾、雄大な立山連峰など豊かな自然が織りなす絶景、ユネスコ世界文化遺産に登録されている五箇山合掌造り集落や、無形文化遺産を含む数々の祭り、豊かな山海の幸に恵まれた富山ならではの食、海辺や山あいに湧く温泉にも癒される。「ねんりんピックで富山の魅力に触れ、全国トップクラスの住みよさを実感してもらいたい。そしてねんりんピック終了後も『また行こう』と、富山のリピーターになってもらいたい。そのため現在、観光振興室などと協力してモデルコース作りにも取り組んでいます」 11月の大会時は、ちょうど紅葉が山から里へと降りてくる頃。「大会の時期は宇奈月温泉や富山の市街地の紅葉もきれいです。また、富山湾の魚も脂がのって、ぐっとおいしくなります。ぜひお寿司など食べながらじっくり楽しんで帰って欲しいですね」「ちょうど今日の午前中、献立部会に出席してきたところ」と辻井さんマスコット「きときと君」がねんりんピック富山の広報キャラバン隊長。各地をめぐるほか、様々なグッズにも登場どの交流会場からも富山めぐりが可能「食」「絶景」「温泉」、すべてが揃う富山の魅力を感じて

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